テキスト ボックス:   X.世帯主年代別・品目別消費支出分析

 

 

 

 

 ※グラフやその数値を知りたい方は、左フレームContents内の「Data」をクリックして下さい。

世帯当たり/1人当たりの支出の推移がある分析シート「世帯主年代別・品目別消費支出分析シート/DB

は下フレームの「SheetDB」から選んで下さい。

 

 

1.世帯主の年代別 全体支出の動向

1-1 財とサービス

 ■世帯の状況

以下のグラフは、世帯人員が二人以上の世帯の家計調査結果による世帯人員数の推移である。40代世帯の世帯人員数の減少が大きく、20代以下、30代で二人目以上の出産をしない世帯が増えたことで、それ以後の年代の世帯人員数の減少となって表れている。一方、20代以下と30代はやや増加傾向にあるように見えるが、しばらくは注視が必要だろう。

 

世帯人員数は家計調査の対象についてサンプルの概要として示しているので、以後の支出の結果を考察する上で参考にされたい。例えば、20代以下の世帯(世帯主の年齢29歳以下)は世帯人員数3.2人、70代以上(70歳以上)世帯でも2.4人となるため、世帯の消費支出額はそれぞれ小さくはない。耐久財の購入なども活発であり、同じ年齢の単身世帯との違いは大きいだろう。

 

 【世帯主の年代別 世帯人員数の推移】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <二人以上世帯 実収入の推移>

 下のグラフは、実収入の推移について、二人以上世帯と単身世帯を比較している。同じ年齢でも、夫婦で共働きができる二人以上世帯の方が、単身世帯より世帯の実収入は多くなる。

 

 【実収入の推移 二人以上世帯と単身世帯の比較(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <耐久消費財への支出>

下のグラフは、29歳以下の二人以上の世帯と、34歳以下の単身世帯の耐久財に関する消費支出の推移を比較している。単身世帯では、耐久財への消費支出にやや下降傾向が認められ、一方の二人以上世帯は、変動はあるものの下降傾向にあるとは言えない。夫婦世帯や子供がいる世帯の方が、大型の家電を必要とし、車を使う機会も多いだろう。複数人員の世帯になることで、単身よりは耐久財等に対する消費が増えるだけではなく、夫婦のみであっても、片方が片方の趣味や行動などに付き合うことで、サービス関連の消費が2倍になる機会が増える。単身者、特に若い世代の単身世帯の増加は、少子化の基盤を作ってしまうことも含め、経済にとってマイナスである。

 

二人以上の世帯の家計調査については、20代以下や30代など若い世代でも家族がいることにより、同年齢の単身者世帯や、単身者も含めた全体(総世帯)の平均値よりもやや高い消費支出が表れる傾向がある。以後の調査結果の数値を読み解く上では注意されたい。

 

 【耐久財の消費支出 二人以上世帯と単身世帯の比較(世帯全体)】

   <二人以上世帯>                 <単身世帯>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■消費支出の年代差

 世帯主の年代別に耐久財、半耐久財、非耐久財、サービスの別に、2014年の消費支出額を比較したのが下右のグラフである。サービスと食料等に代表される非耐久財が、どの年代でも消費支出の多くを占める。

 向かって右のグラフの折れ線グラフ(点線)は2014年の消費支出の全体平均を表し、〇や△の記号は、年代ごとの平均値との差(平均値からの距離)を示している。全体平均値と同じならば0となり、多ければプラス、少なければマイナスの位地になる。

 

 耐久財について、2014年は20代以下の世帯がもっとも高く、続いて5059歳、6069歳、3039歳の世帯の順となり、70歳以上の世帯が全体より大きくマイナスとなる結果となった。20代以下は、前述のとおり二人以上の世帯のため、結婚後の新居での生活や出産等による物入りなどの影響が大きいと考えられる。3039歳も、住宅の購入が増える年齢で、同じような背景があるだろう。5059歳は、収入的にも昇給等がピークに達し、また、消費が旺盛だった時代の消費傾向等で、大型の買い物が多い世代である。

 

半耐久財(被服・履物等が代表的)で支出が多いのは、40代(4049歳)、50代(5059歳)の世帯など、収入が増える年代やブランド品に親しんできた世代であり、その後に、30代が続く。20代以下は、全体結果をやや下回る消費支出のレベルである。

非耐久品(食料等が代表的)では、50代、60代、70代以上の世帯での支出が多い。20代以下、30代は外食(サービスに含まれる)の比率が高いことも関係している。

 

 【世帯主の年代別 財とサービス別消費支出】

  <消費支出>                      <年代別 平均値との差>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【世帯主の年代別 外食費と外食費率】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 下のグラフは、財とサービス別の支出比率を世帯主の年代別に示している。サービスへの支出が増えているのは、40代と50代であり、その内訳を示したのがその次のグラフである。

 

 【世帯主の年代別 財とサービスの支出比率の推移】

 

 

 

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 

 ■世帯主の年代別 消費支出実数とCAGR

 下のグラフは、世帯主の年代別に2014年の消費支出の金額とその成長率(2009年から2014年)を示している。

 60代以上の世帯ではサービスや半耐久財への支出が他の年代より少ないものの、非耐久財についてはむしろ高い。この世代の世帯は、外食をせず自宅での食事が多いこともあるが、後述のとおり、野菜や果物、魚介類などの食材への支出が他の年代より高いことも、影響しているだろう。また、本調査結果は二人以上の世帯が対象であり、冒頭に示した世帯人員の数では、60代の世帯が2.7人、70代以上でも2.4人であることもから支出は小さくはないだろう。二人のみの世帯や単身世帯も増える年代であることから、この年代の単身者も含めた世帯全体とは異なる点があることは、以後の集計結果を見る上でも注意が必要である。

 

 

     ※非表示

 

 

 

 

 

1-2  主要消費費目別

 ■主要消費支出別の推移(全消費費目)

 <各年代での支出金額>

 次のグラフは、2014年の主要な費目グループごとに、世帯主の年代別の支出の推移をまとめたものである。

消費支出の中で最大なのは、各年代共通で食料(食費)である。続いて、住居、光熱水道費、自動車等関係費となり、世代間の差はあるが教育費(授業料)、通信費の順となる。

 

食費については原材料価格の販売価格への転嫁などで価格が上昇しており、利用料が上っている光熱水道費とともに、2015年以降の家計への影響は小さくはない。

自動車関係費にも注目したい。若い世代でも二人以上世帯(夫婦や子供がいる世帯)についての消費は堅調で、ここ数年は期待値が上っている。しかし、食費、住居費、光熱水道費などは消費者に選択の余地が少ない消費であるのに対し、自動車はよほど公共交通事情の悪い地域でもない限り、所有しなくても生活できる。その点では、グラフからもわかるとおり、他の支出とのバランスとして、現在の構成比では高すぎる。

光熱水道費とともに、携帯電話の普及と利用率の上昇で支出の構成比を高めている通信費も負担は小さいとは言えず、月々の使用料を下げたいと多くの消費者が考えているだろう。

 

 【世帯主の年代別 主要費目区分別〈全消費費目〉 消費支出】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <各年代での支出金額の差>

 下のグラフは、同じ結果について世帯主の年代別に全体の平均値(総消費支出)との差を表したものである。

 食料(食費全体)や飲料は各年代での差は小さいが、酒類になると支出の少ない20代以下や30代の世帯と、支出の多い60代の世帯というように支出の差が開く。

子供の有無で消費差が大きい授業料や、年齢と健康の関係で支出が左右される医薬品、子供の有無、活動できる体力や資質等で年齢差が影響する運動用具の消費は、それぞれ年代差が大きく生じる費目である。年代による世帯間の支出差が少ない費目では、家事用耐久財、家事用消耗品、理美容用品が挙げられる。

 

 【世帯主の年代別 主要費目別 消費支出〈全消費費目〉 平均差】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <各年代での支出の推移>

 次のグラフは、2009年から2014年までの消費支出の年平均成長率を、主要費目別と世帯主の年代別に表している。

食費関係では、飲料が伸び、酒類が減少傾向で外食がやや増加となっている。家事用耐久財、冷暖房用器具はプラス成長し、20代以下、30代の世帯での伸長率が高い。

一般家具、室内装備・装飾品はあまり支出が活発とは言えず、寝具類が上昇した程度である。家事関連の商品では、家事用消耗品が増加した反面、家事サービスは減少した。被服・履物では、服よりも履物類の伸長が目立つ。保健医療では、医薬品が伸び、保健医療サービスへの支出が下がった。

自動車等関係費の上昇も注目できる。20代以下の世帯がもっとも支出を増やした。ただし、買い替えのタイミング等で年により変動が大きく、他の年代が上位に来る年もあるので、一概にどの年代が伸長しているとは指摘できない。

授業料等や教材費は、主に少子化の影響で減少している。教養娯楽用耐久財は、映像用機器の消費が停滞気味なところに機器本体の低価格化が合わさり、成長率の低下が大きい。書籍・その他の印刷物も、若者の書籍や雑誌などの活字離れ、広い世代に普及したインターネットによる情報入手の代替で、支出の縮小傾向から免れていない。

結果は2009年から2014年の直近5年間の平均成長率であり、この期間以前の推移との関係を、それぞれの費目ごとに考察する必要がある。この5年間の推移が、費目の現状と今後の可能性をすべて物語っているわけではないことに留意されたい。

 

 【世帯主の年代別 主要費目別〈全消費費目〉 年平均成長率】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.世帯主の年代別 品目別支出の動向

2-1 食料の年代別 品目別支出

 ■主要消費支出別の推移(食料〈食費〉)

<各年代での食料〈食費〉の支出>

食費の中では外食(給食費含む)の支出の構成比が高い。続いて、調理食品、野菜・海藻、肉類、魚介類、穀類となる。外食は素材の価格に比べれば、人件費や店の利益等が付与されるので割高になる。それでも仕事上、昼食は外食が避けられないことが多い。調理食品を昼食にすることもある。主婦の有職率が上れば、主婦の外食率が上昇し、調理時間の節約で、夕食の一部にも調理品が使われる機会が増えることになる。

 

 【世帯主の年代別 主要費目区分別〈食料〉 消費支出(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<各年代での食料〈食費〉の支出の差>

下のグラフは世帯主の年代別に全体の平均値との差を示している。年代差がもっとも大きいのは果物で、続いて魚介類、野菜の順となり、酒類も差がある。主食の穀類や肉類、飲料、そして菓子類については年代差が少なく、外食費も同様である。年代差が大きく、かつ、高齢者世帯で支出が多い品目は、将来の世代の交代でその支出(消費)は減少傾向になる危険性が高いことになる。

 

 【世帯主の年代別 主要費目別 消費支出〈食料〉 平均差(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<各年代での食料〈食費〉の支出の推移>

 2009年から2014年までの平均成長率では、穀類がどの年代の世帯でも減少し、魚介類もマイナスとなり、替わって肉類が上昇した。乳卵類は、20代、30代の若い世代の世帯ではマイナス、野菜類や果物も全体的にマイナスで、70代や60代以上の世帯が消費の主体である。果物について20代以下の世帯が微増の傾向となっているが、下の右のグラフにあるとおり、2009年以前からの下降傾向の中で、2009年から2014年の期間について微増となった結果のプラス推移である。今後も微増が継続するかどうかは難しい。

 

 【世帯主の年代別 主要費目別〈食費〉 年平均成長率(世帯1人当たり)と29歳以下世帯の1人当たり消費金額推移】

   <世帯主の年代別>                       <29歳以下世帯の果物の支出推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 以下は品目別に消費支出(金額)と消費数量(家計調査の対象となっているものに限る)の推移を、世帯主の年代別にまとめている。

消費の減少には、その費目・品目自体の消費の減少と、世帯人員数の減少によるものに大別できる。世帯人員数の減少要因をできるだけ取り除くために、世帯人員1人当たりの消費支出の推移で捉えている費目がある。また、自動車購入費など世帯所有が主体であるものは、世帯当たり(世帯全体)で集計し、その旨を記している。

すべての品目は世帯全体と世帯1人当たりで集計してある。本文で取り上げられてない品目も含め、下フレーム「Sheet&DB」の「世帯主年代別・品目別消費支出分析シート/DB」を参照。

 

 ■穀類

 下のグラフは、穀類の品目別の消費支出を、世帯主の年代別に示している。

米は世代間での消費の差が大きく、一方、食パンはそれほどでもない。また、めん類は世代間で消費差が少ない支出結果となっている。世代により米よりもパン類の支出が上回っているなど、その年齢での違いは小さくはない。

 

【世帯主の年代別 穀類の消費支出(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 下のグラフは、穀類の消費支出を各年代での違いを平均との差で表している。

米の支出は、20代以下から70代以上のもっとも支出が多い世代へと、年代ごとに並ぶ結果となった。将来を考えると、世代交代とともに米の支出(消費)の全体はさらに減少していくことが予想できる。「Y章 品目別消費支出予測」にも記したが、米の減少により、和の副食などの支出の機会も少なくなり、生産者や販売者への影響が懸念される。

 

パン類の中でも食パンの支出は近年、年代間での支出差が米と似てきていると言えなくもない。ひとつには「夜はごはん、朝は食パン」という従来の食習慣が変化していることが想像できる。うどん・そば類、もちのような古くからの食品も同様の傾向がうかがえ、世代の交代により減少率の拡大が指摘できる品目である。

 

反面、スパゲティ類は20代以下でも支出は平均的な位置にあり、カップめんもそれに近い水準である。即席めんとカップ麺は世代間のばらつきが少ないことが特徴となっている。

 

 【世帯主の年代別 穀類の消費支出 平均差(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 下のグラフは、穀類の消費支出の推移を2009年から2014年の平均成長率で世帯主の年代別に表している。

 米はどの年代でもマイナス傾向にあり、食パンも20代と60代の世帯でプラス推移となったが、その他の年代ではマイナスである。他のパン類(食パン以外の菓子パンやカレーパンなどが該当するが、調理パンは調理食品に含まれる)はプラス推移だが、20代や40代ではマイナス推移である。うどん、そばは生タイプ・乾めんタイプともにマイナスで、スパゲティもこの5年間はマイナス推移となり、60代や70代以上で減少率が少ない程度になってしまった。

 

米は単価も下降傾向にあり、支出が期待できる60代など米に親しんできたはずの世代でも支出が減っているのは深刻である。他の穀類の推移からすると、「主食=米」という図式が徐々に崩れ、夕食でもめん類やパン類が選択されるケースが増えていると言えるだろう。

 一方、伸びているのはカップめん、即席めんで多くの年代の世帯で支出が拡大している。

 

 【世帯主の年代別 穀類支出の年平均成長率(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <米>

支出の多い世帯である60代以上でも、米は数量、金額ともに減少傾向をたどっている。単価もわずかだが下降傾向にあり、価格の抑えられた商品が流通するようになり、価格のやや高めのブランドもあるが、安い品が選択されているような動きとなっている。

 

 【米の消費支出推移 60代、70代以上の世帯】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【米の単価の推移 60代、70代以上の世帯】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <他のパン>

 下のグラフは「他のパン」(食パン以外の菓子パンやカレーパンなどが該当するが、調理パンは調理食品に含まれる)の支出の推移を各年代別に表している。

 概ね、どの世代でも支出が増えており、50代以上でやや上昇率が高い。米の主要な消費者である年代も、食パン以外のこれらのパンを食する機会を増やしていることになる。

 

 【他のパン類の消費支出推移 世帯主の年代別】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <スパゲティ>

下のグラフはスパゲティ(マカロニおよび生・乾・冷凍タイプも含む)の消費支出の推移である。冷凍タイプや茹でたパスタにかけるだけの味付けソースも充実しており、多くの種類のパスタが家庭でも楽しめるようになった。しかし、50代以上の世帯では堅調な推移に見えるが、40代以下の世帯で主に金額の支出の伸長が見られない。カップや即席タイプのパスタ類の影響もあるだろう。

また、パスタは外食メニューの定番でもあり、コンビニエンスストア等でも調理品が手軽に入手できるようになった。外食や調理食品の支出率が高い世帯では、生・乾パスタを茹でる機会も減少する動きがありそうである。

 

 【スパゲティの消費支出推移 世帯主の年代別】

 

 

     ※非表示

 

 

 

 

 

 ■魚介類

下のグラフは、魚介類の品目別の支出推移を世帯主の年代別に表している。全体としてまぐろ、さけ、ぶり、えび、他の鮮魚、刺身盛り合わせ、塩干し魚や魚介の漬物に対する支出が高く、年代が高い世代ほどその支出額が大きくなる傾向がある。

 

【世帯主の年代別 業界類の消費支出(世帯1人当たり)】

 

 

   ※非表示

 

 

 下のグラフは年代ごとの支出差をわかりやすくするために平均との差で表している。

60代以上の世帯が平均よりすべての品目で高い支出の位置にあり、50代がほぼ中間、続いて40代、30代、20代以下の世帯という順になる。

ばらつきで見ると、さけ、さば、さんま、たこ、えび、あさり、たらこ、ちくわ、他の魚介練り製品、魚介の缶詰、魚介加工品で年代差が少ない。しらす干しや缶詰など、調理の手間がかからない品目については、20代以下や30代でも平均との差が縮小する傾向がうかがえる。

味が好みであることも重要だが、20代、30代では価格が安い点や、入手のしやすさ、パン類や洋風のめん類との相性、そして店頭で新鮮なものが入手しやすいことなども大きい。また、帰宅時間が遅いと、スーパー等が開いていても鮮魚には目が向かわず、調理の手間と後処理を考えて敬遠してしまうことも多いだろう。

 

 【世帯主の年代別 魚介類の消費支出 平均差(世帯1人当たり)】

 

 

     ※非表示

 

 

 

 下のグラフは、上記と同じ品目の2009年から2014年の支出の平均成長率を表している。点線の折れ線グラフが、全世代の平均の成長率を示している。全体的に鮮魚への支出はマイナス推移であるが、中でもあじ、かれい、たい、ほたて貝などのマイナスが大きい。一方、魚介の漬物やつくだ煮、漬物、缶詰など半調理品の伸長が目立つ。

 

 【世帯主の年代別 魚介類支出の年平均成長率(世帯1人当たり)】

 

 

        ※非表示

 

 

 

 <しらす干し>

次のグラフはしらす干しの消費支出の推移を示している。多くの世代の世帯で2009年の前までに支出が減少し、以後、増加に転じた動きがあり、20代、40代などで上昇傾向がありそうである。しらす干しは、調理をしなくてもそのまま食べられ、魚からタンパク質が摂れる点が支持されていると見ることもできるだろう。

 

 【しらす干しの消費支出推移 世帯主の年代別】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <魚介の缶詰>

以下のグラフは魚介の缶詰についての支出の推移である。20代、30代の世帯ではやや減少が継続気味で、40代、50代の世帯では横ばい、60代以上の世帯での支出が増加傾向になっている。缶詰類は種類が増え、一品物の料理としてつまみや、副食のバリエーションのひとつとして、日常の食卓に上がることが増えたと考えられる。また、他の食材に比べ、圧倒的に保存性にすぐれる点も見逃せない。世帯人数が減る中で、食材を調理しきれなかったり食べきれなかったりする無駄もなく、調理に時間を取られることもない。焼き魚や刺身のようなメインディッシュには無理でも、サラダとのコンビネーションなどで肉料理とともに食される機会もある。

 

 【魚介の缶詰の世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 1人当たり支出額推移>             <年代別 1人当たり支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■肉類

以下のグラフは、肉類の消費支出を世帯主の年代別に表している。豚肉の支出が多く、牛肉、鶏肉と続く。加工肉では、ソーセージ、ハム、ベーコンの順になる。

 

【世帯主の年代別 肉類の消費支出(世帯1人当たり)】

 

            ※非表示

 

 

 

年代別の世帯の差では牛肉が大きい。鶏肉の支出は比較的まとまっており、20代や30代の世帯の支出額も平均に近い。ハンバーグに使用するような合いびき肉は、20代での消費も高い。ウインナーやフランクフルトを含むソーセージ(魚肉ソーセージは含まず)も若い世代でも比較的支出があり、世代間でのばらつきが少ない。

 

 【世帯主の年代別 肉類の消費支出 平均差(世帯1人当たり)】

 

       ※非表示

 

 

 【世帯主の年代別 肉類支出の年平均成長率(世帯1人当たり)】

 

 

       ※非表示

 

 

 ■乳卵類

 

 

 

     ※非表示

 

 

 

 

 <チーズ>

 チーズは数量、金額ともにどの世代の世帯でも支出が上昇している。

 

 【チーズの消費支出推移 世帯主の年代別】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■野菜・海藻類

 キャベツ、玉ねぎ、トマトが消費支出として大きく、豆腐や納豆も野菜の加工食品としては定番となっており、この支出も小さくはない。

 

【世帯主の年代別 野菜・海藻類の消費支出(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

消費支出は小さいが、もやしは各年代で支出のばらつきが少ない。はくさい、ねぎ、たまねぎ、じゃがいも、にんじん、他のきのこなども世代間での差が小さい野菜である。全般的に60代以上での消費支出が大きく、漬物や佃煮への支出となると、その差はさらに大きくなる。

 

 【世帯主の年代別 野菜・海藻類の消費支出 平均差(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここ5年間の支出の平均成長率では、概ねプラス成長が目立つが、価格上昇による影響も無視できない。レタス、ブロッコリー、たまねぎ、トマト、ピーマンなどプラス推移となっており、世代間でのばらつきも少ない。全般的に野菜への支出が多いのは年齢の高い世代の世帯で、20代以下や30代の世帯での消費の推移は低調である。

 

 【世帯主の年代別 野菜・海藻類支出の年平均成長率(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <レタス>

 20代以下の世帯ではやや支出が伸び悩んでいるが、30代、40代の世帯では横ばい、50代以上の世帯から上昇傾向がうかがえる。

 

 【レタスの消費支出推移 世帯主の年代別】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ※非表示

 

 

 

 

 

 ■果物類

 

 

    ※非表示

 

 

 平均成長率の推移では、以下のグラフのように果物への支出は全体的に低調であり、消費の主体者である年代の高い世代でも推移は低い水準にある。

オレンジが20代以下の世帯で消費が伸長しているが、下右グラフのとおり、変動の中での上昇期間に該当するため、持続的に消費が増えているかどうかは判断が難しい。2009年との比較では2014年は伸長したことになるが、2012年と比べれば下降傾向からは脱していない。

 

 【世帯主の年代別 果物類支出の年平均成長率(世帯1人当たり)】   【オレンジの消費支出推移 29歳以下世帯】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■調味料

以下のグラフは調味料の消費支出を世帯主の年代別に表している。調味料の中で支出が最大の「他の調味料」については、以下の右表の例示となる。

従来からの基本的な調味料であるみそやしょう油での味付けよりも、完成品に近い味付けが一度でできる調味料などの種類が増え、副食にバリエーションをつけるのに活用されている。カップめんや即席めんの消費の増加と同様に、調理に手間がかからないことが消費者に支持されている。

 

【世帯主の年代別 調味料の消費支出(世帯1人当たり)】       【「他の調味料」例示】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世帯主の年代別に見ると、食塩、しょう油、みそ、砂糖、酢などで支出の世代間の差が大きい。一方、ソース、ケチャップ、マヨネーズなど洋風の調味料は世代間の差が少ない。若い世代の世帯では、洋食の調理率が高いことが背景にある。利用に便利な「他の調味料」についても、世代間の差が少ない。

 

【世帯主の年代別 調味料の消費支出 平均差(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

支出の成長率では、食塩、しょう油、みそ、砂糖、酢、そしてソースやケチャップについて、支出はマイナス成長となった。増えているのは、ジャム、乾燥スープ、風味調味料、つゆ・たれ、他の調味料となり、調理に手間を少なくし、あるいは調理をしないでもすぐに食することができるものが中心である。

 

【世帯主の年代別 調味料支出の年平均成長率(世帯1人当たり)】

 

          ※非表示

 

 

 

 

 

 <乾燥スープ>

乾燥スープ(スープ,ポタージュ,吸い物,みそ汁などが湯をさすだけでできるように材料が配合されたもの)についての支出の推移を以下のグラフは示している。

20代以下の世帯は明確ではないが、それを超える年代の世帯については、概ね支出が上昇している。特に50代以上の世帯での支出の増加が顕著である。洋食化でみそ汁を作る機会が減り、たまに飲むのなら毎度作るのではなく即席を利用することもあるのだろう。若い世代では即席タイプのものでも、汁ものやスープ類を家庭であまり飲んでいないことも想像できる。

 

【乾燥スープの世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 1人当たり 支出額推移>             <年代別 1人当たり支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     ※非表示

 

 

 

 

 

 

 ■菓子類

消費支出のもっとも多い「他の菓子」は、こんにゃくゼリー、ゼリービーンズ、 金平糖、かりんとう、チューイングガム、落花生、甘納豆、芋せんべい、芋ようかん、乾パン、こしあん、つぶあん、生あん、みつ豆、杏仁豆腐、プリンの素、ゼリーの素、シャーベットの素等が例示されているが、これら以外も含まれているだろう。菓子類はそれだけ種類が多い。

2009年から2014年の菓子類全体の世帯人員1人当たりの支出推移は、プラス推移ではあるが、和菓子類の不振などがあり、和菓子の中ではスナック菓子と触感が類似しているせんべいは増加している。チョコレート類への支出は高く、中でもチョコレート菓子は支出の増加が目を引く品目である。

 

 

     ※非表示

 

 

 

 

 

 

 <チョコレート菓子>

 成人前の子供が多い30代、40代の世帯での支出が多い。どの世帯でも支出が増加傾向にある。

 

【チョコレート菓子の世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 1人当たり 支出額推移>             <年代別 1人当たり支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <スナック菓子>

 チョコレート菓子と同様に、成人前の子供がいる30代、40代の世帯での支出が多い。2006年までは低調な支出の推移だったが、以後上昇に転じ、年代の高い世帯でもスナック菓子への支出が増えている。

 

     ※非表示

 

 

 

 

 

 ■調理食品

 

     ※非表示

 

 

 

 

 

 ■飲料

 

     ※非表示

 

 

 

 

ここ5年間の平均成長率では、コーヒー、コーヒー飲料、炭酸飲料、ミネラルウォーターが高い水準にある。炭酸飲料は、どの世代の世帯でも支出が上昇している。コーヒー(豆、粉、インスタント等)は、20代以下の世帯を除き、多くの世代の世帯で支出が増えている。コーヒー飲料も消費は堅調であるが、20代では支出の伸びが認められず、30代以上で年代の高い世帯ほど支出の上昇率が高くなる傾向がある。

 

 【世帯主の年代別 飲料支出の年平均成長率(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <炭酸飲料>

30代、40代、50代の世帯での支出が高い。60代、70代でもその差は大きくはなく、多くの世代の世帯で飲用されている様子がうかがえる。若干鈍化の傾向が見られるものの、高い支出の伸び率を示している。

 

【炭酸飲料の世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 1人当たり 支出額推移>             <年代別 1人当たり支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <コーヒー>※「コーヒー飲料」は含まず、豆、粉から淹れるものやインタスタントコーヒーが該当。

多店舗展開するカフェ形式の店舗等の増加で、コーヒーを気軽に飲めるようになった。加えてファーストフード店、コンビニエンスストアなどでも販売されており、レギュラーコーヒーを口にする機会は増えている。インスタントコーヒーをはじめ、コーヒー店での豆類の販売や流通での入手のしやすさも向上した。緑茶等に替わり、コーヒーを飲むことが日本人の間に根付いてきていると言える。

アルコール飲料やタバコと異なり、場所や機会を選ばず楽しめる飲料については、喉の渇きを潤したり、食事で飲用されたりするだけではなく、嗜好品としての価値を高めているとも読み取れる。

 

 【コーヒーの消費支出推移 世帯主の年代別】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <コーヒー飲料>

20代以下の世帯でのコーヒー飲料の消費は、1人当たりの金額が2005年には1,700円を超えており、そこから徐々に下がった経緯がある。炭酸飲料等へ消費が一部移行したと見るのが妥当だろう。

 

 【コーヒー飲料の消費支出推移 29歳以下、30代、40代の世帯】

 

 

          ※非表示

 

 

 

 

 

 ■酒類

 

 

       ※非表示

 

 

 

 

 【世帯主の年代別 酒類の消費支出 平均差(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 酒類は全般的に消費が振るわないが、価格の安い発泡酒・ビール風アルコール飲料とワイン、ウイスキーについては、2008年あたりまでの下降傾向の後上昇に転じたことで、ここ5年の平均支出がプラスという結果になっている。

 発泡酒・ビール風アルコール飲料は、20代以下の世帯を除けば、概ねどの世帯でもプラス推移にあると見ることができる。

 

 【世帯主の年代別 酒類支出の年平均成長率(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<発泡酒・ビール風アルコール飲料>

20代以下の世帯を除き、これまであまり支出が多くなかった70代以上の世帯も含め、発泡酒・ビール風アルコール飲料への支出が増加している。

 

【発泡酒・ビール風アルコール飲料の世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>                       <18歳以上1人当たり ※ピンクの棒グラフ>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【発泡酒・ビール風アルコール飲料の消費支出推移 世帯主の年代別(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <ウイスキー>

多くの世代の世帯で、2008年以後からの消費の上昇が見られる。20代以下の世帯では、変動が激しく、2009年と2014年のみの比較では大きく伸びたことになるが、再び大きな下降へ反転することもありえるので、今後の動きを注視したい。

 

 【ウイスキーの消費支出推移 世帯主の年代別(世帯全体)】

 

     ※非表示

 

 

 

 

 

 

 <ワイン>

2008年前後を境に、ワインの消費が上昇に転じている。40代から50代の世帯では過去の経緯から今後も安定した消費が期待できる。

ワインは過去何度かのブームがあり、ここ12年で再びブームの到来のような動きになっている。主に酔うことを目的とする飲酒では、ビールや日本酒、焼酎などが連想されるが、ワインは日常的にアルコールを飲用しない人たちでも、料理との相性などで飲む機会がある。酔うことを主な目的とはせず、料理や場所を楽しむためのアイテムとしての需要で、安定した支出を生んでいると見ることもできる。

 

 【ワインの消費支出推移 世帯主の年代別(世帯全体)】

 

     ※非表示

 

 

 

 

 

 

 <清酒>

                       

     ※非表示

 

 

 

 

 

 

 ■外食

消費の構成比としては、「他の主食的外食(ドーナツセット、お好み焼、ピザパイ〈宅配を含む〉、お子様ランチ、給食センター、会社での食事代)」がもっとも大きく、例示された以外のものも含まれているだろう。

外食の支出として和食(※カレーライス  ハヤシライス  チキンライス  ピラフ含む)の比率が高い点が興味深い。家庭での調理は洋食化しても、純和風ではないメニューも含まれてはいるが、外食では和食も一定の支持を受けている。

 

【世帯主の年代別 外食の消費支出(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 世帯主の年代別の支出差では、中華そばが比較的まとまっており、70歳以上の世帯を除いた洋食もばらつきが少ない。

 喫茶代では、60代、70代の利用が多く、外食としての飲酒では、20代でも支出が多い結果となっている。

 

 【世帯主の年代別 外食の消費支出 平均差(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伸長率では「他のめん類の外食」(パスタ等が該当)の伸び率が高く、続いて洋食、和食(※カレーライス  ハヤシライス  チキンライス  ピラフ含む)と日本そば・うどんがほぼ同位にある。

 全体として外食は好調であり、自宅では鮮魚を食べなくても外食のときに寿司屋や海鮮居酒屋を選ぶことは少なくないだろう。

憩いの場としての喫茶店の利用目的や、若い世代、特に女性では昼食の際に飲食店ではなく喫茶店で軽いランチで済ませるような利用も多いと考えられ、コーヒー飲用の定着と合わせ、外食における喫茶機会の拡大も注目できる。

 

 【世帯主の年代別 外食支出の年平均成長率(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <飲酒代>

20代以下の世帯が、外で飲酒する支出がもっとも大きい結果となった。酒そのものや酔うことが好きな人もいるだろうが、コミュニケーション目的が中心であると考えられる。ただし飲酒代の支出額の推移は、明確な増加基調にあるとは言えない。

 

【外食 飲酒代の世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額> 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

     ※非表示

 

 

 

 

 <喫茶代>

 

         ※非表示

 

 

 

 <ハンバーガー>

 下のグラフは、外食の中ではマイナス成長であるハンバーガーの消費について世帯主の年齢別に示している。

 ハンバーガーの外食での支出は若い世代ほど高く、主要な消費者である20代以下や30代の世帯で支出が大きく減ったことが全体のマイナス推移へとつながった。

 一方、50代以上は20代、30代、40代の世帯が減少傾向になった後も支出が伸長したが、2013年あたりからやや下降気味になった。

 

【外食 ハンバーガーの世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2-2 家具・家事用品の年代別 品目別支出

 ■家庭用耐久財・一般家具・室内装備・装飾品・寝具

 家庭における耐久財や家具で主要なものをひとつのグラフにまとめ、支出の大きさを2014年の結果から比較しているのが以下である。

支出の上位3品目は、エアコンディショナ、電気冷蔵庫、電気洗濯機(テレビは教養娯楽用耐久財に分類)である。どれも単価が大きい費目で、電気冷蔵庫や電気洗濯機が家庭に1台が一般的であるのに対し、エアコンディショナは各部屋に1台となることも構成比が大きくなる理由だろう。また、他の暖房器具からの買い替えなどもある。

 

【世帯主の年代別 庭用耐久財・一般家具・室内装備・装飾品・寝具の消費支出(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 年代別に世帯における支出の差を見ると、電気冷蔵庫では年代差が少ないが、それ以外では差がある品目がいくつかある。例えば電子レンジは20代や30代の世帯での支出が少なく、年長の子供がいる40代、50代の世帯での支出がやや多い。家族数の多さも関係しているだろう。また、どの費目でも50代の世帯での支出が平均的に高い傾向がうかがえる。

 

 【世帯主の年代別 庭用耐久財・一般家具・室内装備・装飾品・寝具の消費支出 平均差(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       ※非表示

 

 

 <電子レンジ>

 

 

       ※非表示

 

 

 

 <エアコンディショナ>

 

       ※非表示

 

 

 <電気冷蔵庫>

 

       ※非表示

 

 

 <電気掃除機>

 

       ※非表示

 

 

<照明器具>

 

       ※非表示

 

 

 <ベッド>

 

       ※非表示

 

 

 ■家事雑貨・家事用消耗品・家事サービス

 

       ※非表示

 

 

 <ポリ袋・ラップ>

ポリ袋・ラップの消費支出は、年代別の差が少なく、また支出も伸びている。ゴミ等自治体での規制が強化されたことや、それらを衛生的に処理する目的等で、利用場面が増えた。また、食材や調理品を保存する上でも、必要不可欠な品目であり、食器や調理器具への支出は抑えられても、これらは節約にも限界がある。

 

【ポリ袋・ラップの世帯主の年代別支出額】

   <年代別支出額>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  <洗濯用洗剤>

 

       ※非表示

 

 

 

2-3 被服

 ■主要被服

 服の支出の構成比では、婦人用、子供用のものが大きい。

 

【世帯主の年代別 主要被服関係の消費支出(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       ※非表示

 

 

   <和服・制服関係を除く>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■その他被服・履物

 上着など主要な被服以外では靴への支出が大きい。また、洗濯代もこれに匹敵するほどの支出である。

 

【世帯主の年代別 その他被服・履物の消費支出(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「その他被服・履物」についても、全般的に40代、50代の支出が多い。

 

 【世帯主の年代別 その他被服・履物の消費支出 平均差(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       ※非表示

 

 

 

 <手袋>

 2014年の支出では、20代以下の世帯での支出がもっとも大きい結果となったが、20代以下の世帯の手袋への支出は年により差が大きいため、毎年の支出が期待できるわけではない。他の世代の世帯では、安定的に支出が上昇する傾向がうかがえる。手袋も防寒の用途から女性ならば日焼け防止も一部にはある。また、ファッション性を重視するために、買い替えの頻度が高まったり、価格の高いものも選択するようになったり、実用面からのみの支出ではない動きもありうる。

 

【手袋の世帯主の年代別支出額】

   <年代別支出額>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <洗濯代>

洗濯代の支出の減少は、価格の抑えられたクリーニングサービスの増加等の他、自宅で洗える服が増えたこと、洗濯機がドライ洗い対応など機能が向上したこと、洗濯用洗剤の仕上がりのよさの向上などで、家庭で洗濯をする率が高まったことが背景にある。

 

【洗濯代の世帯主の年代別支出額推移】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2-4 保健医療

 ■保健医療

 医科歯科の診療、入院料以外では医薬品、健康保持用摂取品の比率が高い。

 

【世帯主の年代別 保健医療の消費支出(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 世代別には年齢とともに罹患率が高くなり、健康への意識も強まることから、50代を境に年代の高い世帯での保健医療に関する支出が増える傾向となる。

 感冒薬や外傷・皮膚病薬はどの年代でも罹患や怪我をするため年代別の支出の差は大きくない。胃腸薬については、50代が平均的で、それより若い世代では支出が少なく、年代の高い世代では支出が多い傾向がある。また、栄養剤(錠剤、ドリンク、ビタミン剤含む)についても同様の傾向がうかがえる。

 

 【世帯主の年代別 保健医療の消費支出 平均差(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 支出の推移では、栄養剤、紙おむつ、保健用消耗品の支出の減少が認められる。

 一方で、他の医薬品、コンタクトレンズ、他の保健医療用品・器具等の支出の上昇がある。

 

 【世帯主の年代別 保健医療支出の年平均成長率(世帯1人当たり)】

   <保健医療全体>

 

 

        ※非表示

 

 

 

 

 栄養剤はどの年代でも支出が減っている。ドリンク剤の他、錠剤のビタミン剤などサプリメントの一部もこの区分に含まれる。

 

【栄養剤の世帯主の年代別支出額推移】

   <世帯全体>                       <世帯1人当たり>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「他の医薬品」では、神経安定剤、睡眠薬、神経痛薬、鎮痛剤、駆虫薬、便秘薬、下剤、緩下剤、避妊薬、各種ホルモン剤、性病薬、婦人病薬、皮膚病・鼻炎用の飲み薬、せき止め、アンモニア、明ばん、酢酸、氷酢酸、硫酸、ほう酸、重曹、リバガーゼ、消毒液、逆性石けん、苛性ソーダが例示されている。

支出の推移では、50代以上で上昇し、高い位置で安定している。病気そのものの治療のための医薬品もあるが、症状を改善するための薬や、治療以外の目的の医薬品など、その種類は増えているだろう。

高齢になると、持病以外でも種々の不快な症状に見舞われる機会が増える。社会が高齢化することで、このような不快な症状を軽減し、日常生活を快適にすごすための医薬品や家庭で使う医療機器などへの支出は、今後も増加する可能性が高い。

 

【他の医薬品の世帯主の年代別支出額推移】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <コンタクトレンズ>

 コンタクトレンズへの支出は50歳以上の世帯で堅調に推移している。

60歳以上でも近年は支出がやや増える傾向にあり、先行き支出の期待できる品目である。なおコンタクトレンズ用の保存液や洗浄液は、保健用消耗品に含まれる。

 

【コンタクトレンズの世帯主の年代別支出額】

   <年代別支出額>

 

       ※非表示

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

       ※非表示

 

 

 

 <他の健康医療用品・器具>

「他の健康医療用品・器具」には、体温計、血圧計、ヘルスメーター、松葉杖、補聴器、胃の健康帯、ギブス、コルセット、磁気健康器(枕,サンダル,靴中敷など)、 磁気治療器(ネックレスなど)、イオン水生成器(医療用器具)、健康布団  健康敷布、介護用寝巻き、介護用エプロン、哺乳びん、氷のう、氷枕、保冷枕が含まれるが、これ以外にも多くの機器類があるだろう。

 2009年から2014年の推移では上昇傾向となっているが、それ以前の年にはさらに支出が多かった期間もあり、過去の経緯から見ると成長を継続させてきたわけではない。

 

【他の保健医療用品・器具の世帯主の年代別支出額】

   <年代別支出額>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 <健康保持用摂取品>

健康保持用摂取品には、次のようなものが該当する。「栄養成分の補給など保健・健康増進のために用いる食品であって,錠剤,カプセル,粒状,粉末状,粒状,液(エキス)状など通常の医薬品に類似する形態をとるもの」とある。

 40歳以下の世帯での支出がやや減少傾向にあり、加齢による摂取率の上昇がないと、世代の交代で支出が減少する可能性がある。栄養剤と同様に、即効性のないものへの支出が減る傾向にあると見ると、支出の減少の危険がある。

 

【健康保持用摂取品の世帯主の年代別支出額】

   <年代別支出額>                      <健康保持用摂取品の例示>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 

2-5 自動車等関係費

 ■自動車等関係費

 自動車関係費では、自動車購入を除くと、ガソリンの支出がやはり大きく、続いて自動車保険料となる。

 

【世帯主の年代別 自動車等関係費の消費支出(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自動車購入は、買い替え時期の関係で年により変動が激しい。年代別の支出差を見る場合、年により支出の多い年代も順位が入れ替わるので、以下のグラフで示す年代での差異が今後も支出が継続するとは限らない点は注意を要する。

 

 【世帯主の年代別 自動車等関係費の消費支出 平均差(世帯全体)】

   <自動車等関係費全体>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   <自動車保険料以外の輸送機器保険料除く>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【世帯主の年代別 自動車等関係費支出の年平均成長率(世帯全体)】

  <自動車保険料以外の郵送機器保険料を除く>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <自動車購入>

 

    ※非表示

 

 

 

下のグラフは34歳以下の単身者世帯における自動車等購入費の推移である。20072014年では支出が下降した結果になるが、明らかに落ちているかどうかは、今後の推移を見る必要がある。ただ、支出が増えているとは言えないだろう。

普通自動車よりも軽自動車が選ばれる傾向もあり、二人世帯での支出も含め、そういった変化も支出額の縮小に反映されている。

 

 【34歳以下男性 単身者世帯における自動車等購入費の推移】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <自転車購入>

次のグラフは、自転車購入への支出について示している。30代、40代の世帯で継続的に支出が増える方向にある。50代や20代以下の世帯でも、変動はあるものの支出は増える傾向にあるように見える。

 

【自転車購入の世帯主の年代別支出額】

   <年代別支出額>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 単身者世帯では、自転車の購入が明確に増えている様子はうかがえない。

 

 【34歳以下 単身者世帯における自転車等購入費の推移】

   <男性 34歳以下>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  <女性34歳以下>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2-6 通信費

 ■通信費

 通信費については、移動電話通信料が支出の多くを占めるに至った。

 

【世帯主の年代別 通信費の消費支出(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    ※非表示

 

 

 

 <移動電話通話料>

 

    ※非表示

 

 

 

<年代別 1人当たり 支出額推移>              <年代別 1人当たり支出額 平均成長率推移>

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

2-7 教養娯楽

 ■教養娯楽用耐久財

教養娯楽用耐久財にはテレビやビデオデッキの他、パーソナルコンピュータや楽器までが含まれる。以下のグラフは2014年の支出差を世帯主の年代別に表している。

アナログ停波を前に買い替えが進んだテレビよりも、パソコンへの支出額の方が大きい結果となった。

 

【世帯主の年代別 教養娯楽用耐久財の消費支出(世帯全体)】

 

    ※非表示

 

 

 

 <パーソナルコンピュータ>

2014年は50代の世帯でのパーソナルコンピュータへの支出がもっとも大きい結果となったが、過去は20代、30代、40代が多く、それらの世帯での支出が減少を強めてきた経緯がある。中でも20代以下世帯でのパソコンに対する支出の縮小が目立つ。スマートフォンでの代用などが原因としては大きいだろう。ちょっとした調べもの、チケット等の予約、動画の鑑賞、SNSによるコミュニケーション程度ならば、デスクトップ型やノートタイプのパソコンでなくても、スマートフォンで充分であるからである。

一方、スマートフォンの画面操作が苦手な人や初心者にはパーソナルコンピュータが適している。情報入手や映像等の鑑賞が主体ならば、タブレット型端末という選択肢もある。

 

【パーソナルコンピュータの世帯主の年代別支出額】

   <年代別支出額>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <カメラ>

下のグラフはカメラの支出の推移を示している。増減は大きいものの、どの年代でも支出が下降気味である。一つには携帯電話のカメラ機能による代替もある。中高年で趣味としてカメラを楽しんできた層も、機能的な向上が一定のレベルに達したことなどで、買い替え頻度も落ちていると考えられる。一方で、ミラーレスの小型タイプのデジタルカメラは機能等も向上し、若い女性ユーザーの取り込みにも成功した。スマートフォンユーザーから写真撮影に目覚めた若い人たちのデジタルカメラへの移行を促すなど、新しいデジタルカメラユーザーの開拓なども課題である。

 

【カメラの世帯主の年代別支出額推移】

  <年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 <楽器>

楽器の支出推移については、増減が年により異なるが、楽器を楽しむ人たちで一定の需要が保たれている。

30代、40代の世帯では子供の習い事としての需要が中心であるだろう。

 

【楽器の世帯主の年代別支出額推移】

  <年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 ■教養娯楽用品

 趣味や娯楽、教養のための用品の支出では、スポーツ用品が多く、園芸用品やペット関係への支出がそれに続く。

 

【世帯主の年代別 教養娯楽用品の消費支出(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スポーツ用品は、子供用と自分用の双方が期待できる40代、30代の世帯での支出が多い。園芸関係は60代や70代が中心で、ペット関係は50代、60代の世帯での支出が高い。

 

 【世帯主の年代別 教養娯楽用品の消費支出 平均差(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2009年から2014年の支出の平均成長率では、スマートフォン等に用途の一部を奪われたテレビゲーム機のマイナスが大きい。映像用のメディアの支出も減少している。プラス推移だったのは、「他の学習用消耗品」(墨〈墨汁〉、インク、替え芯、スペアインク、ホッチキスの針、消しゴム、ひご、版木、教材用のねん土、工作用のり、接着用テープ、紙カンバス、チョーク等)とペット関連である。

 

 【世帯主の年代別 教養娯楽用品の年平均成長率(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <スポーツ用品>

スポーツ用品の世帯主の年代別の支出推移では、50代以上での支出の増加傾向が見て取れる。

 

【スポーツ用品の世帯主の年代別支出額推移】

  <年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 <ペット関連>

 次のグラフはペット関連として、ペットフードと動物病院への支出の推移を示している。

 概ね、50代以上の世帯での支出が上昇基調にあり、子育てに一段落した世代がペットを愛玩するようになっている様子がうかがえる。ペットと暮らすことに癒しを求める層が増えていると見ることもできる。ペットフード等も品質の向上や用途の多様化による種類と単価の幅が広がっており、支出の増加の一因となっている。

 

【ペット関連の世帯主の年代別支出額推移】

  <年代別 世帯全体 ペットフード 支出推移>

 

 

    ※非表示

 

 

 

 <年代別 世帯全体 動物病院代 支出推移>

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 ■書籍・他の印刷物

 新聞への支出が最大であり、また年代による支出の差が大きいのが特徴である。

 

【世帯主の年代別 書籍・他の印刷物の消費支出(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

書籍では40代、30代など子供用の書籍も必要とする世代での支出が多い。雑誌は50代、60代の世帯で、20代以下は書籍と雑誌、新聞を合わせてももっとも支出額が低い。

 

 【世帯主の年代別 書籍・他の印刷物の消費支出 平均差(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

支出の推移ではどの費目もマイナスで、雑誌と週刊誌の落ちがもっとも大きく、書籍がそれに続いている。新聞への支出の減少率が小さい結果となっている。

しかし、20代以下や30代の世帯での新聞への支出の減少率はむしろ大きく、年代の高い世帯での購読率の維持で、全体の減少が低く抑えられているかたちになっており、世代交代とともに支出の減少率は拡大することが予測できる。

 

 【世帯主の年代別 書籍・他の印刷物支出の年平均成長率(世帯1人当たり)】

 

       ※非表示

 

 

 

 

 

 <新聞/出版物>

下右グラフのとおり、50代以下の世帯では、新聞支出の減少率が高まっている。雑誌・週刊誌、書籍も50代以下の世帯での減少率が大きいが、それより上の年代の世帯でも減少傾向にあり、インターネット等の高齢者の利用者の拡大も背景にあるだろう。

 

 【新聞/出版物の世帯主の年代別支出額推移】

  <年代別 世帯全体 新聞 支出推移>

 

 

    ※非表示

 

 

  <年代別 世帯全体 雑誌・週刊誌 支出推移>

 

 

    ※非表示

 

 

 

  <書籍 支出推移>

 

 

    ※非表示

 

 

 

 ■教養娯楽サービス

教養娯楽サービスの中で支出の構成比が高いのは、国内外の旅行、放送受信料、インターネット接続料である。近年はスポーツのための月謝料も大きなウェイトを占めるようになってきた。

 

【世帯主の年代別 教養娯楽サービスの消費支出(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

年代別の支出額の差では、世代間で比較的まとまっているのが、宿泊料、映画・演劇等入場料、他のスポーツ施設使用料などである。支出の差が世代間で大きいのは、外国パック旅行、語学月謝、音楽月謝、スポーツ月謝、遊園地入場・乗り物代、スポーツクラブ使用料である。年代の違いによるサービス利用の適性や目的の違いなどが反映された結果となっている。

 

【世帯主の年代別 教養娯楽サービスの消費支出 平均差(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

教養娯楽サービスの支出の推移については、それぞれで差が生じている。旅行では国内よりも海外、月謝では語学や音楽など室内で学ぶものよりも体験して楽しめるようなスポーツへの月謝が伸びている。

難視聴対応や多チャンネル化でケーブルテレビ等の受信料も支出が増えている。そして、こちらも体験型の娯楽と言える遊園地入場・乗り物代の消費支出が高い伸び率を示している。

 

 【世帯主の年代別 教養娯楽サービスの年平均成長率(世帯全体)】

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 <国内外パック旅行>

 国内パック旅行は全体として下降傾向にあり、外国パック旅行は年により変動が大きい。為替の動きや出国先の治安の変化、気候の変動などの要因もある。

 2014年は国内、国外ともに60代での支出がもっとも高かったが、過去の経緯からも、子育てが一段落した世代での支出が中心であると見ることができる。

 70代以上に関しては外国パック旅行費が国内パック旅行よりも低い。体調や健康面からの異国での滞在への不安や、年金や貯蓄との関係からの資金的な心配、提供される旅行のパックがこの年代に適さないスケジュールであるなど、背景は各種考えられる。

 

【国内外パック旅行費の世帯主の年代別支出額】

   <年代別支出額 国内パック旅行費>              <年代別支出額 外国パック旅行費>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  <年代別 世帯全体 支出額推移 国内パック旅行>       <年代別 世帯全体 支出額推移 外国パック旅行>

 

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 

 

 <スポーツ月謝>

 子供がスポーツ教室等へ通う世代の世帯での支出が大きい。支出推移は上昇傾向にあり、50代の世帯でも増えている。

 

【スポーツ月謝の世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

 

    ※非表示

 

 

 

 下のグラフは34歳以下の単身世帯男女の月謝類(スポーツ以外も含む)の推移を示している。男女とも推移としてはむしろ下降傾向となっている。

 

 【34歳以下 単身者世帯における月謝類支出の推移】

   <男性 34歳以下>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<女性34歳以下>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<映画・演劇等入場料>

 世帯別では40代、50代の世帯での映画・演劇等入場料への支出が高く、推移も安定している。

 

【映画・演劇等入場料の世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 

 

 <スポーツ観覧料>

 スポーツ観覧料は、20代以下世帯での支出の上昇傾向があるように見受けられるが、年により変動が大きく、継続的とは言えない。他の世代も同様で、好みのスポーツの試合等の頻度や応援するチームの成績などにより、支出が流動的であると考えられる。

 

【スポーツ観覧料の世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 

 

2-8 理美容サービス

 ■理美容サービス

消費支出では「その他の理美容サービス」がもっとも大きく、美顔術料  エステティック、衣装着付け及び化粧代、セット代、毛染め代 (ヘアマニキュア、ヘアカラー)、なでつけ代、美容院の洗髪代、大規模な温泉施設の入場料・タオルレンタル料・個室使用料が該当する。これらの中ではエステティックが有力費目として連想されるが、これらの例示以外のサービスも含まれているだろう。理美容についてはニーズが多様化しており、それらに対する各種サービスも種類が増えていると見ることができる。

 

【世帯主の年代別 理美容サービスの消費支出(世帯1人当たり)】

 

    ※非表示

 

 

 

 年代別の1人当たりの支出では、年代の高い層での支出が多い。

 

【世帯主の年代別 理美容サービスの消費支出 平均差(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 支出額の推移では、カット代と他の理美容代以外は、どの年代でもマイナス推移となっている。

 

 【世帯主の年代別 理美容サービスの年平均成長率(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <他の理美容代>

 他の理美容代は多くの世代の世帯で支出が増えており、年代に合わせたサービスの多様化もあるだろう。

 

【他の理美容代の世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>             <年代別 世帯全体支出額 平均成長率推移>

 

 

 

    ※非表示

 

 

 

 

 <温泉・銭湯入力料>

 

       ※非表示

 

 

 <パーマネント>

 

       ※非表示

 

 

 <カット代>

 

       ※非表示

 

 

■理美容用品

理美容用品の中でも、日々の消費量が大きい石けん類、シャンプー類の構成比が高い。また女性が消費の主体である化粧クリーム、化粧水なども大きな支出である。

 

【世帯主の年代別 理美容用品の消費支出(世帯1人当たり)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 年代別の平均との差では、20代以下と30代は全般的に低く、50代、40代が比較的高い位置にある。

 40代以下の世帯では、化粧品やファンデーションなどへの支出は少なく、石けん類への支出の方がむしろ平均よりも高い。

 

 【世帯主の年代別 理美容用品の消費支出 平均差(世帯1人当たり)】

 

 

    ※非表示

 

 

 

2009年から2014年の支出は全般的に増加しており、中でも歯磨き、化粧クリームの伸長率が高い。歯磨き、シャンプー、ヘアトリートメントなどは世代間のばらつきが少ないが、整髪・養毛剤、化粧クリーム、化粧水などは20代以下や30代の世帯では支出が停滞している。

 

 【世帯主の年代別 理美容用品支出の年平均成長率(世帯1人当たり)】

 

 

    ※非表示

 

 

 

 <理美容用品全体>

 以下のグラフは理美容用品全体の支出の推移を示している。

世帯全体では、家族の多い40代や50代での支出が大きく、世帯1人当たりの支出では、60代の世帯がもっとも高く、20代以下の世帯は停滞している。概ね50代の世帯以降は子供の成人化に合わせ世帯全体の支出も多くなるだろう。20代や30代の世帯は子供の分も含めての1人当たりの支出額になるので、やや少なくなることも数値を比較する上で考慮する必要がある。

 

 折れ線グラフは世帯消費支出全体に占めるその費目の支出の比率である。30代が他の世帯よりも支出が多い。

 

支出額の推移については、世帯人員1人当たり(18歳未満含む)も世帯全体も大きな違いはない。5つの期間での平均成長率の推移を表しているが、20代、30代の世帯は変動が大きい。40代以降は安定的に支出が増えている。

 

 【理美容用品(全体)の世帯主の年代別1人当たり支出額】

  <年代別支出額>                        <18歳以上1人当たり ※ピンクの棒グラフ>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 1人当たり支出額推移>             <年代別 1人当たり支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>              <年代別 世帯全体 支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <理美容電器具>

理美容電器具(ヘアドライヤー、ホットカーラー、電気シェーバー、電気カミソリ、電動歯ブラシ〈替えブラシを含む〉)は、20代以下の世帯での消費が比較的多い。支出の推移では、変動があるものの20代以下と60代の世帯での上昇が目立つ。

 

 【理美容電器具の世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額> 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 世帯全体 支出額推移>             <年代別 世帯全体 平均成長率推移>

 

    ※非表示

 

 

 <歯ブラシ>

 

 

       ※非表示

 

 

 <浴用・洗顔石けん>

浴用・洗顔石けんについては、20代以下から50代の世帯での支出が多い。世帯の支出全体に占める比率では、20代世帯での高さが目を引く。どの年代でも支出は上昇気味だが、20代以下は変動が大きく、70代以上の世帯では支出が鈍化する動きもある。高齢者に適した製品について、新しい提案の必要性がある可能性もある。

 

 【浴用・洗顔石けんの世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>                 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 1人当たり支出額推移>             <年代別 1人当たり支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <シャンプー>

 家族の多い40代の世帯の支出額がもっとも大きい。世帯人員1人当たりでは50代の世帯である。シャンプーの支出の推移については概ねどの世代の世帯でも堅調である。むしろ、年代の高い世帯の方が近年の伸び率は大きい。支出額の比率でも30代や40代に比べるとまだ低いので、シニア向けの提案の余地は大きいだろう。

 

       ※非表示

 

 

 <ヘアリンス・ヘアトリートメント>

 

       ※非表示

 

 

 <歯磨き>

歯のケアについての意識が高いことで、年代の高い世帯ほど歯磨き(粉、ねり、液体タイプ、薬用含む)の支出額が大きい。支出額の推移でも60代以上で顕著な伸長が認められる。世帯全体の支出額の比率や、世帯1人当たりの支出額でも年代の高い世帯ほど大きく、加齢とともに口臭を気にし、歯と歯茎の健康を気づかう人の率が高まることが背景にある。

 

 【歯磨きの世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額> 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<年代別 1人当たり支出額推移>             <年代別 1人当たり支出額 平均成長率推移>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <整髪・育毛剤>

整髪・育毛剤については、年代の高い世帯ほど支出額大きい。支出の推移では、40代以下の若い世帯での減少傾向が目立つ。ただその減少率は弱まる方向にも見え、50代以上の世帯では増加傾向も読み取れる。2015年以降の支出の動きに注目したい。

 

       ※非表示

 

 

 <化粧クリーム>

世帯全体では50代の世帯での支出がもっとも大きい。成人の年齢前後の女性の子供が家族にいるかどうかも支出を左右する。右グラフは、18歳以上の人員数で同じものを再計算した結果である。小さな子供等を除いた数値になるため、30代と40代がもっとも高い結果となっている。この年代の世帯での化粧品を必要とする女性は、多くの場合母親が1人となることが多いだろう。一方、60代以上では、成人した子息や兄妹での同居などもありえ、18歳以上の人員数で計算した数値についての判定は難しい。

 支出額の推移については、30代、40代の世帯を中心に安定した伸長が認められる。

 

 【化粧クリームの世帯主の年代別支出額】

  <年代別支出額>                  <18歳以上1人当たり ※ピンクの棒グラフ>

 

       ※非表示

 

 

 <化粧水>

 

       ※非表示

 

 

 <乳液>

 

       ※非表示

 

 

<ファンデーション>

 

       ※非表示

 

 

 <口紅>

 

       ※非表示

 

 

 次のグラフは単身世帯の世帯主の年代3区分での理美容用品の支出の推移を示している。

 男性では34歳以下の単身世帯の支出が上昇傾向であるが、女性はどの年代でも低調な動きとなっている。

女性については近年の傾向として、ナチュラルなメイクへの移行が読み取れなくもなく、肌のケアも化粧水、乳液、クリームなどの使い分けもシンプルになりつつあると言えるだろう。

34歳以下の男性は、整髪料やオーデコロンで飾るというよりも、例えば肌や頭皮の清潔感を維持するためのケア製品の利用などを基本に、利用者が徐々に増えていることなどが想像できる。

 

 【理美容用品 単身世帯の年代別 支出額(※月額)】

   <男性>                        <女性>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2-9 身の回り品他

 ■身の回り品

以下、日常で使う身の回り品についての消費支出をまとめている。出費の傾向としては、装身具など身を飾るもの消費は減少しているが、身の回り品全体としては、支出は増加傾向にある。

 

【世帯主の年代別 身の回り品の消費支出(世帯全体)】

 

       ※非表示

 

 

 ■他の諸雑費

 下のグラフは世帯主の年齢別に諸雑費についての支出を表している。

 構成比の中でもっとも大きいのは非貯蓄型保険(掛け捨て保険等)である。

非貯蓄型保険以外は変動が激しく、支出の前年比も大きく変わる。全体として支出額は増加傾向にあるとは言えず、増えているのは葬儀関係費、介護サービスである。

 

【諸雑費の平均成長率(世帯全体)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       ※非表示

 

 

 ※グラフやその数値を知りたい方は、左フレームのContents内「Data」をクリックして下さい。

世帯当たり/1人当たりの支出の推移がある分析シート「世帯主年代別・品目別消費支出分析シート/DB

は下フレームの「SheetDB」から選んで下さい。

 

この章のはじめへ